【映画】Men in Black 3 : I wish I could.
ちょっと今日は映画の話を。
メン・イン・ブラック3という、昔何度も繰り返し見た映画なのですが、久しぶりに見ていると、長年僕が誤解している台詞があった事に気が付きました。
映画のラストでロケット打ち上げ後に、主人公の一人であるKが、もう一人の主人公Jの父親を秘密組織MIB(メンインブラック)に勧誘するというシーン。
当時僕は日本語吹き替え版で見ていました。以下がそのやり取りです。
K:
こういうのを見たいなら、いい極秘機関を君に紹介してやろう。
Jの父親:見たいな。
K:ありがとう。 (握手)
その直後Jの父親は、敵に撃たれて殉職してしまいます。
このシーンを当時見ていた時、僕は「Jの父親はMIBに入ろうとしている」と思っていたんですね。「見たいな」って言ってるんだからKの提案を承諾したんだと思っていたわけです。
ですが最近になって字幕版を見ていると、その考えが間違っていることに気付きました。
以下が字幕版のやり取りです。
K:
どうだ?極秘機関で働く気はないか?
Jの父親:残念だが...
K:じゃ…(握手)
あれ?断ってるじゃん!
と衝撃を受けました。てっきり僕はここでJの父親が殉職しなかったら、MIBに入る未来が待っているものかと…。
確かに吹替え版も「見たいな」と言ってるだけで、「入る」とは言ってません。
いやいや、でも字幕が間違ってる可能性もあるんじゃないか?
って事で英語のセリフを見てみます。
K:
You ever want to see more, I know a top-secret organization that could use a man like you.
Jの父親:I wish I could.
K:Thank you. (握手)
I wish I could.と言っていますね。
wishは実現できそうもない事を願っている時に使います。「鳥になりたいなぁ」とか「王様になりたいなぁ」って感じの時に使う言葉ですね。
なので、「そうしたい」という願望を言いつつも「そうできない」という事を暗に言っています。
日本語で言うなら「そうできたら良かったのに」とか「そうできたらなぁ」って感じですね。
I hope I could.だったら、まだ入れる可能性を匂わせてるのかもしれません。色々障害はあるけど、入れるように頑張りたいなぁって感じで。
というわけで、確かに日本吹き替えの「見たいな」も間違ってはいません。いませんが、紛らわしい!という話でした。(話の大筋に関係するところではないのでどっちでも良いんですけども)
「見たかったな」だと、断ってるニュアンスが伝わりますが、吹替えは尺の問題もありますしね...。
言葉って難しいなぁと思った今日この頃でした。